東工大工学院電気電子系合格体験記~外部受験~

 この記事は東工大工学院電気電子系(2024年4月入学試験)にB日程で合格したときの体験記です。なお,年度や学科により入試方式が異なるため参考にする際にはご注意下さい。

入試方式(A日程,B日程)について

A日程

 受験志願者は出願後にA日程かB日程のどちらかの日程に振り分けられます。A日程とは7月中旬に行われる口述試験のことです。口述試験は推薦試験のようなもので,基本的に内部生が選ばれやすいです。私はB日程受験者であるので詳細は述べられませんが,私の知り合いに外部受験でもA日程に選ばれた方がいました。外部の方がA日程に選べれるには,GPA(おそらく3.5付近かそれ以上)や志望研究室等が選考基準になると考えられます。試験内容は基礎学力を問う口述試験と志望動機等を問う面接とされています。

B日程

 B日程は8月中旬に行われる筆記試験のことで,外部受験者の多くはこのB日程で筆記試験を受けることになります。先ほどのA日程で落ちた受験者もB日程を受ける権利が与えられます。私が受けた年は電気電子系のB日程では筆頭科目として,数学,電磁気,選択科目として,電気回路か量子力学/物性基礎のいずれかを選択し,計3科目の受験でした。英語に関してはTOEIもしくはTOEFLをあらかじめ受験する必要がありますが,換算表から明らかにTOEICの方が点数を取りやすいのでTOEICを受験することをお勧めします。B日程での面接では志望動機が答えられれば充分だと思います。

出願から入学試験までのスケジュール

  • ~4月:TOEICの勉強
  • 5月:説明会参加(希望する研究室を少しずつ絞る)
  • 6月:出願開始(この時期くらいから電磁気と数学の勉強を始める)
  • 7月:A日程,上記に加えて,電気回路の勉強も始める,同時に過去問も見始める
  • 8月:B日程に向けて,ひたすら過去問を解く(10年分はやりたい)

B日程の数学,電磁気,電気回路の勉強法及びおすすめ参考書

数学

 過去問を解きながら,まず,フーリエ変換と微分方程式の解法を覚えましょう.フーリエ変換は少しひねった問題が出る場合があるので,基本的なフーリエ変換やフーリエ級数展開を学習しましょう.微分方程式に関しては,二階線形の解き方まで覚えれば十分です.

 次に学習すべきは複素数です.複素数は上記の2つに比べて,出題回数は少ないですが,出る問題は単純です.留数定理の使い方だけ覚えておきましょう.

電磁気

 東工大の電磁気はかなり難しいと言われていますが,本番はすべて解き切る必要はありません.参考書はなんでも構いませんので,一度範囲全体を学習することをお勧めします.参考書を一冊やり切った後は過去問を解いてほしいのですが,難しい問題の解答が調べても出てこないときにはその問題は飛ばして,別の過去問の解けるところを解いてほしいです.これは難しい問題であれば,本番も解けない可能性があるためです.電磁気は基本的な問題を落とさない勉強をしていきましょう.

電気回路

 電気回路は数学と同様に過去問をみながら学習を進めましょう.特に電子回路に関しては,同じような問題が出ているため,電子回路の対策は過去問のみで十分です.電気回路に関しては,幅広く出題されているため,知識が足りなければ,過去問に取り組む前に薄い参考書を一周まわすのもいいでしょう.

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